(ともしび)
BNNネットワーク ローカルニュース


=第2回ダイジェスト=
Serch Report 2 by 聡明な学者 Olin

冒険者達に魔法のトーチの情報を公開して一週間、様々な情報を集める事が出来た。

これも思い切って情報公開に踏み切った効果であろう。

各方面から集められた魔法のトーチに関する情報資料の全ては厳重に保管されている。
しかし中には全く役立たずの無駄な情報も多いのでそんな物はひとまとめにしてその辺にポイと突っ込んでおいたのだが、どうやらこれが拙かったようだ…


昨日、ある漁師の男がその放棄資料を見つけ出し、さらには書かれている内容を真に受けて冒険者達と連れ立って探索に出かけてしまった。

漁師と愉快な仲間達の目的地はユー北の森。
植物系モンスターの生息地として知られている場所である。

そして彼等のやった事は一つ。
花園に穴を掘って魔法のトーチを掘り出す事だった。
(もちろんそんな物はある訳が無い)

恐らくは穴を掘る時にリーパーの根でも傷つけたのであろう。
目的地で穴掘りを始めた漁師とその仲間達はほどなく植物系モンスターの襲撃を受け戦闘を余儀なくされた。花園は炎に包まれ美しい風景は一瞬で地獄絵図と化したという…。

無い場所をいくら捜しても魔法のトーチが手に入るはずは無い。

悪戯にモンスターを刺激するだけの探索騒動が無駄骨に終わるのは始まる前から決まっていたのである。

(少し気がかりなのは漁師の男が自分の行いを懺悔した途端にモンスターの襲撃が止んだと言う報告だ。
しかしこれは我々の専門外の事であるのでここでは触れずにおく)

以上が昨日のトーチ探索騒動の一部始終である。
危惧していた事ではあるのだが、不確かな魔法のトーチの情報に惑わされる者がかなり増えて来たようだ。
これ以上庶民に混乱させる前に何とかせねばなるまい。

それが天才学者として名高いワシの使命であると思う。

…わしってば偉いのぅ。

二回目の探索行でも、マジックトーチは見つからなかったようです。
誤情報だけでも、多くの危険をはらんでいるマジックトーチ…。

つーか、そんな情報を適当に置いておくなよ!(`Д´)/

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